ポケットチェンジに入社して2ヵ月が経ちました。
日々Common Lispは書いているものの、なかなか内容をブログという形式にまとめられず、かと言ってこのまま更新せぬのもつまらないので近況報告という形で残しておきます。
Lisp Meetup
3/27にサイボウズスタートアップスさんに会場をお借りしてLisp Meetupがありました。
そこで私が発表した内容自体が、私がポケットチェンジで何をやっているかになっています。
ElectronとCommon Lispを使い、その他デバイスとJSON-RPCで非同期双方向通信を行うという変わったGUIアプリケーションです。
通常のWebアプリならばインターフェースはブラウザだけなのでブラウザイベントだけを考えていればよいのですが、コインを投入したり管理者が筐体のドアを開けたりなどのイベントも来るのでやや複雑なプログラム構成になっています。
こういうベストプラクティスのない複雑なプログラムはCommon Lispの得意とするところです。
Windows
苦労している点としては、実行環境がWindowsであるというところでしょうか。
IC Card Readerなどの一部のデバイスがWindowsにしか対応しておらず、やむなくWindowsを使っています。
Common Lispという言語は処理系、ライブラリともどもWindowsへの対応は遅れがちで、その点も問題となることが多いです。その場合はそれぞれPull Requestを投げたりしています。
プログラムを書く以外のお仕事
プログラムを書く以外の仕事もあります。
ポケットチェンジは物理的な端末を空港などに設置するため、そのメンテナンスのために羽田空港に行ったりします。筐体ファームウェアの更新や、硬貨が詰まってしまうなどの端末トラブル、レシート用の紙の交換や、投入された硬貨の金庫ボックス交換などがあります。
自分はポケットチェンジの開発には全く関わっていないので、この手の仕事はやらない (というか中の仕組みに詳しくないから役に立たない) のですけど、「プロダクトを作る」というときにプログラム開発の占める割合なんてごく一部分でしかないのだと実感させられます。
「お前はなにができる」
といった。
技能のことである。単に山賊として地上に存在している、ということではなく、なんの機能で山賊として存在し得ているか、ということであった。
「男はそれが肝心なのさ。女は子を生む、それだけで地上に存在しうる、暮らすこともできる。男はそうはいかぬ」
藤左は、手ばなをかんだ。
「技能(わざ) が要るのさ。これあってはじめて神様から地上で暮らすゆるしを得る」—— 司馬遼太郎「城をとる話」
ひと際不器用な僕は、せめて良いプログラムを書かねばなあ、と毎日背筋が伸びる思いで (実際は猫背に立て膝で) 開発に励んでいます。
まとめ
元気にやっております。
ちなみにポケットチェンジは積極採用していませんが、一応採用はしています。
人手が欲しいというよりもビジョンを共有できる才能ある人を採用するというポリシーのようです。なのでコネ入社が多いです。
「IT健保にしないんですか」
「したいんだけど人数が10人以上じゃないと加入できないんだよね」
「今われわれ何人ですか」
「えっと…フルタイムは6人くらい?」
早く社員が10人欲しいですね。